日本沈没試写会@中野サンプラザ

本日、中野サンプラザで行われた試写会で「日本沈没」を鑑賞。
5月末に行われたプレミア試写会の後、いろんなブログや掲示板で酷評されているのを見ていたので、あまり期待しないで見たのだが、それが良かったのか?意外と楽しめました。
今回の映画版は、劇場で見る価値自体はあると思うけどな。

今回の映画は、そも1973年版とも小説ともまったく話が違うし、『日本沈没』という事象が共通しているだけの別な作品として見た方が楽しめる(面白いとは言わない)んじゃないかな。
以下は個人的に感じた、1973年版と今回の2006年版との比較。
・ハザードシーンの質と量感
今回の映画化では、崩壊して行く日本の映像はデジタルの恩恵を充分に活用したものとなっており、見る分に楽しい。
火山の大噴火や地面の崩落に始まり、大津波による災害、崩壊し炎上して行く都市など、質はもちろん量感もたっぷり。
翻って1973年版は、当然ながらすべてセットやミニチュアを活用するしかなかったし、デジタルのように“何でもあり”なシーンは制作不可能。そのせいか、(幾分かは)お手軽に再現できる水がらみの災害シーンが多かったように記憶している。
・ストーリー
1973年版の導入部は原作に忠実で、田所博士が海底乱泥流を発見し〜を糸口に日本沈没という災厄を徐々に見いだし、その災害に対応する人々のドラマを描いて行くわけだけれども、今回は冒頭であっさりと『日本沈没』という事実を提示。このヘンのシークェンスは短縮して、崩壊して行く日本の中での人間ドラマを優先して描きたかったのか?
このあたりが、1973年版や原作ファンが違和感を感じる原因なんでしょうねぇ…
そして、D1計画やD2計画とは別に田所博士が進める第3の計画が、そういう意味では最大のガンなのかも。
・主人公・小野寺俊夫
草磲小野寺って、1973年版との藤岡小野寺ともテレビ版の村野小野寺ともまったく異なるキャラクターですね…今回、旧作や原作と比べて一番変わったのは彼・小野寺俊夫というキャラクターかも。
人物像はもちろんとしても、劇中での扱われようもまったく違うんだもん。
酷評する人たちの一番の拠り所が、このキャラクターかもね。

日本沈没 1 地下の竜巻 (ビッグコミックス)

日本沈没 1 地下の竜巻 (ビッグコミックス)

日本沈没 2 日本海溝 (ビッグコミックス)

日本沈没 2 日本海溝 (ビッグコミックス)

日本沈没 3 D計画 (ビッグコミックス)

日本沈没 3 D計画 (ビッグコミックス)